リッピング2013/04/18 20:21


EMT


蝋管からSPへ、LPからCDへ記録媒体は変わってきましたが、これらには共通事項があります。それは針にしてもレーザーにしてもリアルにデータを読み、すぐさま再生する、ということです。読んでる途中で傷、埃があればスクラッチノイズとなり、CDはそれを嫌って傷等がある場合に「すぐさま補正」という手法でノイズから逃げました。

CDは記録されたデータはデジタルデータですが、読み取りにおいてそれが記録されたとおり読み取れなくても、あたかも読んだような顔をして再生できる技を持たされました。それはレコードと同じ読んだらすぐ再生、という縛り(シバリ)が存在するからです。

レコードの再生は割愛します。CDの再生も割愛。

CDはレーザーで読み取ったら出来るだけ早く再生回路に回さないと、次のデータの処理が出来ません。今の技術やCPUの能力ならまた違うのですが、30年前のパソコン創世記、そんな頃のデジタル技術規格ですから、当時は最新でも今だに生きてるFAXと同等の化石かもしれません。
もちろん使用は出来ますし支障はないし、コストも安く済むので未だに生き残っている優れもの規格でもあります。

当初からつい最近まで高級オーディオ用CDプレーヤーは幅を効かせていましたが、先ほど書いたように蝋管の延長なんですよね。リニアに再生、というアナログ志向を極めたのがCDだったのでしょう。

ここで知ってるようで知られていないことは、CDのデータは何百万のCDプレーヤーでも数千円のPC用CD-ROMでも基本的には正確に読んだという検証がされず再生されると言うことです。
オーディオCDの規格には「エラー補正」はあっても「データ検証」は出来ません。
すなわち記録されたデータが記録されたとおり読み出したことを判別できないのです。

ここでPC用データCDと大きな違いがあります。データCDの規格には読んだデータが記録されたデータとと同一かどうか判別する、エラー訂正用データが記録されており、そのデータで記録されたデータと読み取ったデータの比較をして、間違っていれば繰り返し正しく読み込む動作が行われます(リトライ) リトライを繰り返しどうしても正しいデータが読み出せないと「エラー」となり、データの破損等で読み取り不能と判断され処理は停止します。

オーディオCDにはエラー訂正用データが無いためリトライは基本的に行われません。故に記録されたデータが正確に読み取れたという保証がないのです。しかし、たとえ1ビット、いえ数ビット読み込んだデータが曖昧であろうが欠落してようが、オーディオCDプレーヤーは音楽データとして再生できる「補正」という処理をして音楽を再生するように作られています。最大数秒の欠落さえ補正するという荒技もあるようです。

デジタルデータは音声通信や音楽再生を除けば、基本的には1ビットでもエラーになれば用を成しません。1ビット、違えばあなたの預金残高が0になったり数億にも変化します。その1ビットを基本的に信頼しうるものとするのがエラー訂正用データです。

ネットワークオーディオは基本的に記録されたデータを間違いなく伝送し、それをアナログ化して聴くオーディオです。データが記録されるまでのアナログ的変化、データがアナログ化された後の変化に関しては、今までのオーディオと何ら変わりはありません。

前述したようにオーディオCDのデータ読み取りで、正確に読み取る術はあるのでしょうか。コンピューターの世界では「ほぼ正確であろう」というレベルの読み取りは可能です。もちろんそれはパソコンとインターネットによって「ほぼ正確であろう」ということであり、いずれも100%に極めて近い所までは可能だと思います。決して数百万も掛かりませんし、数百万のCDプレーヤーより数万で正確さはあると思います。

CDを単純にコピーしても正確かどうかは神のみぞ知る、です。正確に「リッピング」するためにはパソコンで色々なソフトウェアを使用してリッピングします。
EAC(ExactAudioCopy)というフリーソフトがあります。リッピングでよく使われるソフトです。使ってみての考察ですが、

1.CDを複数回読み取り、その複数回のデータが同じかどうかチェック

2.エラーがあれば相当数読み取りを繰り返し、どの読み出しデータが正確そうかチェック

3.インターネット上のデータベースに同じCDのデータ(全データではなくCD内容のテキストデータやファイル情報)が記録されているかチェック
 

誰かが違う環境で読み取ったCDデータ情報が集積され、比較して同一なら複数箇所のリッピングデータが同じとなり、その読み取りデータはほほ正確であると判断しているみたいです。
もちろん読み込んだCDがデータベースになければ、めでたくそのデータベースで一番乗りが出来ます(実際2件ありました)。日本語専用のデータベースもあるため、比較的日本のCDでも照合できます。
更にそのCDデータベースにはCDタイトルやアーティスト、ジャンルなどのデータが保存されており、既にあるデータベースデータがこちらのPCソフト(EAC)に転送され、キーボードを叩くことなくCDのタイトル等のテキストデータが入手できます。
もちろんデータベースで初物CDの場合は曲目等々、全て手入力が必要となりますが、メジャーなところなら98%位は登録されているみたいです。

このようにしてインターネットを利用し、CDから読み取ったデータの正確度が表示され、めでたく全データ100%正確という表示も多々ありました。
ユーザーが増え、リッピング数が増え、データベースが充実するほど自分の持つCDデータの正確性が判る、インターネットならではの技でしょう。
一人で何もかも正確に、なんていうことは基本的には無理ですから。

ようやくCDデータの保存まで来ました。聴く前にまだすることは色々ありますが、次の機会にでも。

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