スピーカー架台2013/05/20 22:08


4344

スピーカーの架台はオリジナル設計のものです。
この高さを決めるのに5センチ刻みで前後・上下して試聴位置でピンクノイズを再生し測定、一番周波数特性の暴れの少ない位置を探し出しました。
機器は借り物の古い測定器でしたが、おおよそのディップ、ギャップはグラフで表示できるものでした。機器番は忘れましたが確かADCというメーカーのグライコ兼、測定器だったと思います。

もちろんこのスピーカーの位置が100%ベストというわけではなく、部屋はオーディオルーム兼ホームバーになっていますので、ある程度人間が居心地のいい空間としても用を成さねばなりませんので妥協は必要です。

種を明かすと私は工務店を経営しています。ですからある程度好きに色々な設計や製作が出来る環境なんです。
このスピーカーの架台に関しても殆ど妥協をすることなく製作させました。
材料は桜材の無節無垢材を使用、金属類は一切使わず、ほぞ組で組み立ててあります。加工はのこぎりもノミも何度も目立てや砥石で研ぎ直すことを要しました。
非常に密度の濃い堅い材料で、架台自体が共振・共鳴しないよう空間を十分にとりました。

重量は量ったことがありませんが、片側で30Kg以上はあるでしょう。
塗装に出す際、トラックに一人で持ち上げて乗せることが出来ませんでした。

スピーカーの下はコンクリートにフローリング直貼りですが、コンクリートは幅3メートル奥行き1メートル、厚みは約0.7メートルです。単純計算でコンクリートの重量は5トン強でしょうか。
そのコンクリート塊は背面の壁(階段室のRC側壁で厚みは180ミリ)に鉄筋で一体化され、建物の総重量(RC3階建)約600トンに繋がれており、その重み全体でスピーカー下のコンクリートを支えています。
当初は階段室の壁と縁を切り、スピーカー下を独立基礎状にしようと思ったのですが、長期間のうちに地盤沈下することが心配で一体化させました。

4344とP-800の組み合わせでですと、この建物全体が振動することもあります。この設計が正しかったかどうか、今は少し自信がありません。
ただ、4344を鳴らしきるにはこれくらいが最低必要かもしれません。
もちろん音量は大きいですが防音した効果は多大で直接音は殆ど外へ漏れませんが、低域の振動はパワーメーターが50W以上へ触れる時(聴衆位置で105db程度)などは3階でも微かに振動が判るようです。

大型スピーカーを設置する場合、なによりもスピーカーを支える床の剛性が必要です。今となっては地盤沈下をしない独立基礎として、建物と縁を切れば良かったかとも思いますね。そうすれば建物への伝達をもっと少なくできたでしょう。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://unimoom.asablo.jp/blog/2013/05/20/6816769/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。